建築家と言えば、住宅を建てる専門の人と思うのが大半でしょう。大手HMにも多くの建築士が働いていますので家づくりをする時は身近な存在ですね。
しかし、建築家の中でも得意としている分野があるのをご存知でしょうか?
お医者さんで例えると、内科、耳鼻科、眼科、皮膚科、外科…の診療科のように建築家の中でも専攻している分野があります。
大別して4種類
先にも述べましたが、お医者さんであればかなりの診療科があります。
弁護士にも不動産・知的財産・交通事故・医療訴訟など専門分野が多岐にわたります。
あまり日の目に当たらない建築士はどのような専門分野があるのかというと以下の4つが挙げられます。
①意匠
②構造
③設備
④都市計画
順に一つずつ見ていきましょう。
意匠
一般的に皆さんが思い浮かべる建築士は意匠屋さんです。
デザイン・間取り等、全体のイメージを司り施主に提案していきます。
柔軟な発想はもちろんのこと、施主の生活環境に合わせた空間作りや意見の擦り合わせに加え、建築予算のコントロールまで行います。
主に行うのはデザインですが、当然ながら構造や設備の知識も備えています。
構造
関わることがあまりないのが構造屋さんです。
地震や台風など、外部からの力に対して強度を計算します。
どのようにして力を逃がすのか。そのためにはどこに柱を設置するべきか、壁の数や窓の位置も計算します。加えて火事に対しても防火・耐火も計算します。
木造二階建ての場合は構造計画が不要なので、接する機会は特に少ない部類です。
都心の狭小地の場合は3階建てが多いので構造計算が必須になります。主に意匠屋の建築士と構造の建築士が打ち合わせを行うので、施主が接する機会はあまりありません。
設備
電気ガス水道などの設備関係を専門に計算します。
個人住宅の場合は複雑な計算は不要と思われますが、給湯器の位置であったり、水道管までの配管の組み方等の計画が行われます。
知識と技能が大きく活用できるケースは、商業ビルやオフィスなど大規模な建築になります。
都市計画
これは行政面の特色が非常に強くなります。
街の開発・再開発が該当し、道路をどのように作れば人の回遊を高められるか。
ショッピングモールと駅との行き来はしやすいか。街全体のイメージを構成していく何十年もかけながら行っていく壮大なプロジェクトです。
東京2020のオリンピックによって街の再開発がすごい速さで進んでいますが、その裏には建築家のアイデアが盛りだくさんなのは言うまでもありませんね。
まとめ
簡単ではありますが、建築家の4つの分野をご紹介いたしました。
建築をする際には意匠屋の建築士に頼むことがほとんどですが、構造屋さん・設備屋さんとの連携も常にしているのが業界の中で常になっています。
意匠屋が「ここの柱をこういう形にしたら気持ち良い空間ができるんだけどなぁ。」
という問題に対して、専門性の高い設備屋が柱の構造・太さ・部材等を提案していきます。
「ここの壁・窓のところを防火していきたい」という要望に対しては、最新の防火・耐火設備の情報を流したり、探したりします。
無茶難題を言うのが意匠屋で、それをクリアするのが構造屋といっても過言ではないでしょうね 笑
でも、お互い持ちつ持たれつの関係で横の繋がりは非常に強く信頼関係で結ばれています。
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