土地を探す大変さについては以前の記事で書きましたが、今回はある程度の目星がついた土地が安全かどうかを事前に調べてみましょう。
土地探しの大変さ
東京都23区に建てようと決心したため、土地は必然的に狭小にせざるを得ませんでした。
探す際の注意点等は以前の記事にまとめてあります。
土地を探す手段
土地探しはインターネットを使用するのが一番手っ取り早いですが、営業電話・メールがかかってくるのは必至ですので、ある程度は許容する必要があります。
また、エリアを絞って探すと不動産業界と言うのは意外と狭いもので横の繋がりは強固に感じました。ただ、個人名等の個人情報を漏らされることは無かったと思います。
資料集めの日々
気になる土地にはひたすら資料集めのため、連絡をかけていきました。
上記の大手3サイトから資料請求を何件もかけました。
是非とも現地で、ご紹介させてください。
という営業もありますが、時間の節約のために資料を請求しているのに、わざわざ現地に出向いて土地の説明を受けても、営業所へ連れて行かれて無駄な時間を過ごすんだろうなぁ・・・と思っているので原則お断りしていました。
なので、「資料」をくれない物件は検討から外しました。
物件の特定
インターネットの情報量は凄まじいものがあり、場所の特定は容易です。
No | 内容 |
---|---|
1 | 物件資料を見れば付近の建物の写真が載っている。 |
2 | 徒歩〇分で、コンビニ・学校・駅・病院・保育園等の情報が載っている。 |
3 | 前面道路の幅が載っている。 |
4 | 土地の形状が載っている。 |
これらの情報が分かれば、Google マップのストリートビューで簡単に現地を見ることが出来ます。
場所を特定するのはコツさえ掴めば簡単です。
徒歩1分は80mの範囲になるので、2分なら160m、3分なら240mです。
頭の中でコンパスを描くように複数のコンビニ・学校・駅等から導き出すことは、そんなに難しいことではありません。
場所さえ特定できれば街並みを見て廃屋がないか、道は綺麗か、隣接の家は綺麗か、などを見極めていきます。
実際に歩きましょう
ストリートビューでも確認し、良さそうな土地だと思えたら当該土地まで歩いてみましょう。
駅からその土地までの起伏は激しくないか。通り道の街並み、外観、歩きやすさ、夜道はどうか、等をチェックしていきます。見に行くときは不動産会社に予約して案内して貰う方法もありますが、私は予約して、待ち合わせして…と時間に縛られたくなかったので、好きな時間に複数の土地をハシゴできるように歩きました。
環境の確認
実際に、その土地を見て感じることは非常に大切です。
元々近くに住んでいる人であれば良いのですが、必ずしもそうとは限りませんからね。
写真を見るだけで分からない情報は音・空気・臭い・虫が筆頭です。
音
自動車の通りはどの程度で音はうるさいのか、近隣の家から聞こえる音はどの程度なのか。夜の静かなときにも聞いてみることをオススメします。
子どもが騒ぐ音なら「子どもだから仕方ないね」で許せてしまうのですが、大人のうるさい音は耳に触ります。怒鳴り声が聞こえる、大きな笑い声が外まで聞こえる所であれば考え直した方が良いと思います。
また、子どもが騒いでいても窓を全開にしているような家庭であれば、近隣への配慮が足りない方が住むエリアだと判断していました。
空気
これは直感です。
そのエリアを歩いていて空気が澄んでいる、淀んでいると自分の五感を頼りに判断します。これが意外と重要で、その土地に立った時に清々しい気分になれるかで家づくりにも大きな影響をもたらします。特に女性は感性が鋭いので「ここの空間に居たい!」と思われる土地なのか感じ取ってもらうことをオススメします。
臭い
臭いの原因となる大きな設備は用水路です。
雨や生活水などの水が通る道は必ず必要なのですが、地下に埋まっている場合もあれば、地上に出ている場合もあります。
この用水路が臭う可能性が非常に高いので、近くにある場合は必ず確認した方が良いです。洗濯物を干すのも苦痛になりますし、臭い移り対策も講じなければなりません。
夏場はボウフラが沸く可能性も高いです。また、お子さんがいらっしゃる家庭では遊んでいる最中に転落した。なんて話もあるので検討外にする方が多いのが現実です。
その代り土地は安く手に入りますが、日常の苦痛を考えると一考した方が良いかと思います。
虫
用水路の虫もそうですが、近くに公園があったり、大きな庭がある住宅があれば管理がどの程度されているのかは見ておいた方が良いです。
管理されていない木々ほど迷惑なものはありませんので、不愉快な虫に悩まされる可能性は捨てきれません。
基本的に公園が近くにあるのは環境的には良いですが、虫と日中の音は多少なりとも覚悟しておきましょう。
一番厄介なのは、お隣さんのお庭が手入れされていない場合です。
文句を言うにも関係が拗れるパターンもありますし、無駄に伸びた木々は本当に煩わしいです。
逆に手入れが行き届いていれば非常に心地良いエリアになりますけどね。
地盤の確認
ある程度の要望が叶えられそうな土地だと判断出来ましたら、地盤の事前確認は必ずやっておきましょう。
どういう自然災害のリスクがあるのか、地盤は軟弱なのか、を把握しておくと資金コントロールがしやすくなります。
ハザードマップ
一番最初は市区町村の自治体が提供しているハザードマップです。
過去に洪水の被害があったか、液状化のリスクはあるのか、地震に耐えられる土地なのか。
過去の実証に基づいてマップが作成されています。
リスクが高い土地でも地盤改良をして家を建てられますが、数十万円の費用がかかってしまいます。
古地図で歴史辿り
国土交通省が提供している地理院地図|国土地理院のサイトは非常に優秀です。
数十年前の土地の状況が見られるので、そこがどのような地目だったのか判断することが出来ます。
川で埋め立てされた場所であれば地盤が緩い可能性が出てきますが、平地であれば強固な地盤が期待できます。
国土地理院の派生ではありますが、以下のサイトでも参考になるデータは得られるかと思います。
地盤カルテ
古い地図を見て、ハザードマップを見て大体の見当がつきましたら、地盤カルテ®
というのを使ってみるのもオススメです。
住所を送信すると、その住所の地盤を点数で表示してくれます。概ね80点以上であれば合格。それ以下であれば要件等になります。
住宅は思っている以上に重いので、徐々に地盤が傾いて建てつけが悪くなったら修繕費が多額になりますので、しっかりと確認をされた方が良いと思います。
もちろん、土地を購入した後は地盤調査を行うのが通例ですけどね。
嫌悪施設
最後に嫌悪施設のご紹介です。社会に必要とされている施設は多くありますが、住宅地エリアには置いてほしくない業種も多くあります。
騒音・振動
・高速道路等の主要道路
・飛行場
・航空基地
・大型車両の出入り施設
煙や臭気
・工場
・下水処理場
・養豚、養鶏場
・火葬場
・ゴミ処理場
危険
・ガソリンスタンド
・高圧線鉄塔
・暴力団事務所
心理的
・墓地
・刑務所、少年院
・風俗店
・葬儀場
最後に
すべての条件が整った土地を見つけるのは非常に難しいですが、何に重きを置くのか。線引きをしていくことが重要です。
土地の購入と家の建築は一生に何度も起こることではありませんので、自分の家の住環境だけでなく、その地域の住環境はどうだろうか。という視点を持って探されることをオススメします。
コメント