僕のおうち工房

設計事務所による注文住宅や、おうちのインテリア、メンテナンスなどを発信していきます。

設計事務所 初訪問で感動の連続。

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注文住宅 設計事務所 初打ち合わせ

設計事務所は数多くあり、どのように探していいのか分からないことだらけでした。

そもそも土地も決まっておらず購入を検討している段階でしたので、どのようなアドバイスが頂けるのか不安の連続です。

狭小住宅

東京都に住むことを考えたら必然的に土地の坪数を確保するのは一般人には無理な話で、狭小住宅になるのが前提でした。

出来ることなら20坪の土地があればプランの自由度も高まるんだろうなぁ・・・と思いつつも予算の都合上、15坪前後の土地しか望めそうにありません。

法令改正に伴い建ぺい率が60%から70%に緩和されたため、15坪でも建坪10坪が確保できるので何とかなるかな・・・?と思い土地探しと設計事務所を並行して探す日々を送りました。

 

設計事務所へ初訪問

私たちが伺ったのはビルの一室にあるキレイな事務所を構えている設計事務所ではなく、個人で営業されている住居兼事務所でした。

そもそも、どのように探したのか?を順に振り返ってみます。

 

探し方

一番知最初に行っていたのはhomifyなどの建築家の作品集などが多く掲載されているサイト巡りです。

こんな家に住みたいな!と思える建築家を探すわけですが、いかんせん情報量が多すぎて決めかねていました。

そこで手法を少々変えて、まずは購入する土地のエリアに設計事務所がないか?で選択肢を絞ることにしました。グーグルマップは恐ろしいほど便利ですね。希望するエリアに多くの設計事務所が出てきました。

そこからは検索してHITした設計事務所の作品集を見て、希望に沿うデザインであれば訪問です。

 

近隣エリアの良さ

建築予定地と設計事務所のエリアが近いメリットは大きいと思いました。

その地域の特性を理解しているため話がスムーズですし、施主・建築家も簡単に打ち合わせが出来る距離にいます。

Skypeなどのビデオ通話で打ち合わせをされる方もおり、ITを駆使するのは現代ならではの素晴らしい方法ですが、私たち的には直接会って話したい派でした。

家が竣工した後も色々とメンテナンスのご相談なども出来ると助かるので、近隣に設計事務所があると心強く感じます。

また、設計事務所側も近くの場所であれば監理業務の移動も楽ですし、付き合いのある意思疎通が取れやすい工務店で建てられます。

融通も利かせてもらえるでしょうし、設計事務所と工務店の阿吽の呼吸があれば施主としても安心していられるものだと思います。

 

いざ、訪問へ

設計事務所には事前にメール連絡でアポを取り、伝えた情報は購入を検討している土地の資料のみです。

たどり着いて最初に思ったのは「普通の住まいだ・・・笑」

設計事務所という名称なのでオフィス感が漂っていると思ったのですが、普通のリビングで打ち合わせを行いました。しかし、本棚には建築関係資料がズラリ。部屋の一角にはこれまでの模型の作品がズラリ。やはり事務所なんだなと感じます。

そして早速打ち合わせに入るのですが、事前に土地の資料を渡しているため、間取り図をすぐに出して説明して頂きました。

この土地であれば、屋根の形はこのようになる。だから間取りはこのようにした方が快適性が上がる。等々

お渡しした土地は面積が狭いだけでなく、間口も狭かったため快適な空間を作るのであればリビングは3階に持ってきた方が良い。とのアドバイスをいただき、自分では思いつかない発想をポンポンと投げかけてきてくれます。

さすがは何軒・何十軒と建てている実績、一級建築士の名に恥じない豊富な知識に感動しました。

実は、設計事務所に相談する前にハウスメーカーに何軒もご相談した経緯がありまして、その時のプランが全然納得出来るものではなくて意気消沈していた時期だったんですよね。

狭小エリアなのに「玄関は広く作ってみました。お子さんのベビーカーを収納するのに便利ですよ!」というハウスメーカーの設計士さん・・・笑

いやいや、ベビーカー置く年数ってそんなに長い?!貴重なスペースをベビーカーに使う?!とガッカリした打ち合わせの連続だったのですが

設計事務所の打ち合わせは嬉々として楽しめました。何より15坪という狭小な土地に加え、間口が狭く困難を極めるプランにも関わらず、真剣にプランを練って提供してくれた訳です。

建築家でも無理だったら諦めようか・・・と思った矢先でしたので、私も妻もすごく楽しい気持ちと希望が持てた瞬間でした。

そして、そのラフプラン。手直しをしたいと思う箇所が一つもなかったのです。

この土地にはこのプランしか考えられない!と感じるほどのインパクトで、このまま話を進めたい。と思うほどでした。

 

概算予算

ここまで魅力的なプランを提示していただき感謝の限りでしたので、このまま建てるとしたら建築費としてはどのくらいでしょうか?と聞いてみたところ

3,500万円だそうです。事前に予算は3,000万円と伝えていましたがあっさりオーバーしました 笑

近隣エリアにも多く手掛けている中で相場は大体把握できている。この仕様を作るなら、そのぐらいの金額はかかってしまう。

ということでした。

ちなみに15坪で容積率が160%なので最大延床が24坪です。

木造3階建て24坪が3,500万円。坪単価125万円・・・笑

ローコスト住宅の坪単価で40万円とかを見たことがありますが、恐ろしいほど値段が違いますよね。

これは致し方ないことで、ローコストの坪単価は本体価格のみで計算されることが多いのですが、設計事務所では付帯工事・設備・空調・照明・外構などの全てを加味した坪単価で提示してくださっています。

更にエリアが東京なので必然的に準防火地域に該当します。

不燃材料で覆う必要もありますし、構造計画もしっかりと行わなければなりません。

また、狭小住宅かつ斜線制限も受けることから一階の半分だけを半地下にする提案も入っていました。これらを全て合算すると、これまでの経験則上3,500万円は見ておかないと厳しい。ということでした。

なお、半地下は本当に費用がかかるようです。

坪単価100万円前後であれば、半地下にしなくても良い土地を探す方が賢いと思います。

私たちのように東京都に住むことが前提の場合は半地下の選択肢も有りです。

にしても東京の坪単価は恐ろしいです・・・

 

相談費用

相談にかかった費用は発生せず、無料でした。

多くの設計事務所ではこのような体系を取っているようで、初回相談は無料です。

2回目以降は実費がかかるケースが多いらしく、約5万円を支払ってプランニングをしてもらい、本契約になった場合は支払済みの5万円は設計監理料に充当する。という仕組みです。

 

その後

一番最初に相談した土地は残念ながら白紙になってしまいました。

理由は隣地境界線の承諾が取れなかった。からです。

元々、不動産会社が掲載していたプランは隣地境界50cmより狭まった寸法で作成されていたので、隣地の了解は得られているのだろうという認識でいたのですが

確認のため聞いてみると両サイドとも承諾すら取れていないという悲惨な現状でした・・・笑

隣地境界の承諾が取れたら購入するから、覚書を取ってきてもらうようにお願いしたところ「取れませんでした。」と・・・。

それでは、あなたの会社が掲載している建築プランは建てられない住宅で宣伝していたの?と言いそうになりましたが、グッと抑えて、その土地はお見送りといたしました。

 

しかし収穫はあったわけです。

こんな悪条件である土地でも真摯に相談に乗ってくれ、感動を与えてくれる設計事務所と巡り会えたのは最大の功績です。

妻とも相談しましたが、どの土地を購入するにしても設計事務所はここがいいよね。と一致し、改めて土地探しの旅に出かけることとなりました。

次の記事→建築家 設計事務所と委託契約を締結するまで。